1.採用 社員の採用条件、採用のための選考手続を定めます。
2.提出書類
1)選考時の提出書類
@履歴書・・・自筆のものを提出してもらう。 A健康診断書・・・本人の健康状態を知るため
B卒業証明書・・・本人の学歴を確認するため C写真・・・本人の同一性を確認するため
2)採用時提出書類
@身元保証書・・・当該労働者について身元保証契約を締結することを証するため(身元保証に関する法律)
A誓約書・・・会社の諸規則を遵守し、労働契約の本旨に従った労務を提供し、会社の発展に協力することを誓約するため
B通勤経路図・・・通勤手当支給のため。通勤災害時の経路確認のため
C住民票記載事項証明書・・・本人の居住の実態を確認するため
3.試用期間
試用期間の長さについては法的には決まっているわけではありませんが、3ヶ月程度が一般的です。
「長期の試用期間の定めは、公序良俗に反し無効」という判例もあります。
また、試用期間は必ず規定しなければならないものでもなく、会社の自由裁量で決められますが、「試用期間を規定していない」場合には、たとえ入社後14日以内に解雇する場合であっても、解雇予告手続が必要になりますので、注意が必要です。
そして、試用期間の延長は特別な事情がない限り、一方的には延長できませんので、試用期間の延長に関する規定も明確にしておいた方がよいでしょう。
4.労働条件の明示(労働基準法第15条)(労働基準法施行規則第5条)
〔書面の交付が必要なもの〕
@労働契約の期間に関する事項、就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
A始業及び終業の時刻、所定労働時間を越える労働の有無,休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて交代に就業させる場合においては就業転換に関する事項(勤務の切り替え時間と方法)
B賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算、支払の方法、賃金の締切り及び支払いの時期
C退職に関する事項(解雇の事由を含む。 )
* 就業規則の「絶対的必要記載事項」参照
* 「昇給に関する事項」・・・絶対的明示事項ではあるが、「書面交付」義務はない。
5.異動等
業務上の理由から就業場所や担当業務の変更を命じるとき、従業員の意に沿わない場合など争いが生じる可能性もあるので、あらかじめ就業規則に規定しておくことがよい。
1)配置転換
配置転換については「入社時の労働契約書・就業規則に定めてある配転応諾義務を明示して、包括的に異動の同意を得て」おけば、詳細な規定までは必要ではないとされています。(判例)
2)出向
出向命令は、就業規則に出向応諾義務が規定されて、これを提示することで包括的同意を得たとされていますが(判例)、出向の目的・必要性・出向先も多岐にわたることも予想されますので、出向の可能性が大きい場合は、就業規則の本則に出向応諾義務のみを定め、別規程として出向規程を設ける方がよいでしょう。
3)転籍
転籍については、1)・2)とは異なり、転籍元との雇用関係を終了させ新たに転籍先と労働契約を締結するものですので、単に就業規則の規定や採用時の包括的同意では足りず、従業員の個別同意が必要となります。(判例)
6.休職
休職は、従業員を労働に従事させることができなかったり、適当でなかったりした場合に、一定期間在籍したまま、労働を免除して、就労させない在職中の特別な扱いのことです。 休職は、法定事項ではないので、内容や対象者など、会社の裁量で決められます。
| 採 用 ・ 異 動 等 規 定 例 |
第2章 採用・異動等
(採用) 第4条 会社は、就職希望者のうちから選考試験に合格した者を従業員として採用します。 (選考時提出書類) 第5条 前条の選考試験を受ける者は、以下の書類を提出しなければなりません。 @履歴書(写真貼付) A学校卒業証明書 B健康診断書 Cその他会社が必要と認めるもの (採用時提出書類) 第6条 従業員として採用された者は、次の書類を採用後○週間以内に会社に提出しなければなりません。 @身元保証書 A誓約書 B住所届及び通勤経路図 C住民票記載事項証明書 D年金手帳 E雇用保険被保険者証 F源泉徴収票 Gその他会社が指定するもの (試用期間) 第7条 新たに採用した者については、採用の日から○ヶ月間を試用期間とします。 2 試用期間中または試用期間満了時に、従業員として不適格と認められた者は、解雇する場合があります。 3 試用期間は、勤続年数に通算します。 (労働条件の明示) 第8条 会社は、従業員との労働条件の締結に際しては、労働条件を明示した書類およびこの規則を交付して労働条件を明示するものとします。 (異動等) 第9条 会社は、業務上必要がある場合は、従業員の就業する場所若しくは従事する業務の変更または出向を命じることがあります。 (休職) 第10条 従業員が、次の各号の一に該当する場合は、所定の期間休職とします。 @私傷病による欠勤が1ヶ月を超えたとき・・・○ヶ月 A前条の規定により出向した場合・・・出向している期間 B前各号の他、特別の事情があり休職させることが適当と認められるとき・・・会社の認める期間 |