1.服務規律
服務規律は企業秩序を維持確保するために、必要な事項を規則を持って定めたもので、会社の秩序を維持するためには必要不可欠な規定です。
しかし、社員が日常の労働の過程において現実に、これらの規定が遵守、実行されてはじめてその効果が期待できるものなので、日頃から直接の上司は、社員の行動を指揮・監督していかなければなりません。
したがって上長は、部下の規律違反行為は、些細なものでも見逃さず、適時適切な注意・指導を与え、服務規律を遵守させなければなりません。
2.労働者の義務
判例では、社員は会社と労働契約を締結することにより、労務提供義務のほか以下の義務を負うとされています。
| 企業秩序遵守義務 | 施設の内外を問わず企業の正当な利益を侵害してはならないこと |
| 職務専念義務 | 就業時間中は職務のみ従事し他の活動は行わないこと |
| 使用者の施設管理権に服する義務 | 企業内では使用者の定める施設管理に関する規則に従うこと |
3.規律の区分
@労働者の服務上の規律(労務提供に関する職場の規律)
出退勤・欠勤・遅刻・早退等の手続、上司からの指示・命令への遵守、職場規律の維持に関するものなど
A企業財産の管理保全のための規律
会社の施設や物品の管理保全、会社施設利用などに関するものなど
B従業員としての身分・地位に関する規律
競業避止義務、兼業禁止義務、秘密保持義務等
4.その他規定
服務規律の条項に追加または別規程を作成して運用した方が良い条項を下記にしるしましたので、ご参考にしてみて下さい。
| セクハラに関する条項 | 携帯電話の使用に関する条項 |
| 個人情報保護法による条項 | パソコンの使用に関する条項 |
| 秘密保持に関する条項 | 電子メールの使用に関する条項 |
| 服 務 規 律 規 定 例 |
第5章 服務規律 (服務の基本原則) 第○条 従業員は、会社の指揮命令に従い、職務遂行にあたっては全力を挙げてこれに専念するとともに、相互に協力して職場の秩序を維持しなければなりません。 (遵守事項) 第○条 従業員は、次の事項を守らなければなりません。 @勤務中は職務に専念し、みだりに勤務の場所を離れないこと。 A許可なく職以外の目的で会社の施設、物品等を使用しないこと。 B職務に関連して不当な金品の借用または贈与の利益を受けないこと C常に品位を保ち、会社の名誉または信用を傷つける行為をしないこと。 D会社、取引先等の機密を漏らさないこと(退職後においても同様でsる。) E性的な言動によって他の従業員に不利益を与えたり、就業環境を害さないこと F前各号の他、これに準ずる行為など従業員としてふさわしくない行為をしないこと (出勤・退勤) 第○条 従業員は、出退勤に当たっては、出退勤時刻をタイムカードに自ら記録しなければなりません。 (遅刻・欠勤) 第○条 従業員は、遅刻または欠勤しようとするときは、事前に会社へ届け出なければなりません。ただし、緊急やむを得ない事由により事前に申し出ることができないときには、始業時刻までに会社へ連絡しなければなりません。 2 前条の届出または連絡が始業時刻までにできない場合は、その日の扱いを無断欠勤とします。 3 傷病のため欠勤が引続き○日以上におよぶときには、医師の診断書を提出しなければなりません。 (早退・外出) 第○条 従業員は、やむを得ない私用により早退または外出をしようとするときには、事前に会社の許可を受けなければなりません。 (入退場の統制) 第○条 従業員が次の各号の一に該当するときには、入場を禁止しまたは退場させることがあります。 @火気、凶器その他業務上必要でない危険物を所持しているとき A異様な服装、身なりをしているとき B酒気を帯びているとき C業務を妨害し、若しくは職場の風紀、秩序を乱し、またはそのおそれがあるとき Dその他会社が必要と認めたとき (所持品の検査) 第○条 会社は、従業員の出退勤時、その他必要と認めた場合は、従業員の所持品を点検することがあります。従業員は、正当な理由なくこれを拒むことはできません。 2 所持品の点検は、従業員の人格を尊重して行います。 |